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同人誌

「ののの」(品切れ)

  • p. 2 目次
  • 「街角花だより」(雑誌掲載時にはサブタイトルなし/かさはら・注)
  • p. 5 「コスモスの世界の巻」
    (「漫画アクションファミリー増刊クレヨンしんちゃん特集号 1995年 9月18日号」
     p.157〜161初出)
  • p.11 「小菊の魂の巻」
    (「漫画アクションファミリー増刊クレヨンしんちゃん特集号 1995年10月19日号」 
     p.171〜175初出)
  • p.17 「ベニゴア善哉の巻」
    (「漫画アクションファミリー増刊クレヨンしんちゃん特集号 1995年11月18日号」
     p.157〜161初出)
  • p.23 「サンダーソニアの晩の巻」
    (「漫画アクションファミリー増刊クレヨンしんちゃん特集号 1995年12月18日号」
     p.157〜161初出)
  • p.29 「蘭咲く島の巻」
    (「漫画アクションファミリー増刊クレヨンしんちゃん特集号 1996年 1月24日号」
     p.163〜167初出)
  • p.34 「愛と青春と雪柳の巻」
    (掲載誌未入手/かさはら・注)
  • p.39 「都忘れはつらいよの巻」
    (「漫画アクションファミリー増刊クレヨンしんちゃん特集号 1996年 3月18日号」
     p.157〜161初出)
  • p.45 「たんぽぽの恋の巻」
    (「漫画アクションファミリー増刊クレヨンしんちゃん特集号 1996年 4月19日号」
     p.157〜161初出)
  • p.51 「百合色の人生の巻(最終話)」
    (「漫画アクションファミリー増刊クレヨンしんちゃん特集号 1996年 5月22日号」
     p.193〜197初出) 
  • p.59 「ありがた屋のよいちべえ」
  • p.70 「あとがき」
    「インコって、かーいーのう。言うことぜんぜんきかんけど」
    「・「街角花だより」
     95年 9月〜96年 5月の「漫画アクション クレヨンしんちゃん特集号」
    に連載して頂きました。いま読み返すとなんとまありんさんの男らしいこと!!
    はじめての商業誌で戸惑うことばかりだったけれど、この作品のおかげでほんとう
    にたくさんの人と出会えました。そしてますますまんがが好きになりました。
     ボツをいただきご覧の通りとあいなりましたが、最終話ではウェディングブーケ
    を描くつもりでした。下描きまでできていたので、この機会にそちらも描き上げて
    いっしょにのせようかとも考えましたが、やっぱりやめにしておきます。
    というのも、なんだかまたいつかこのふたりを描くこともありそうな気がするのです。
    ・「ありがた屋のよいちべえ」
     わたしの祖母は、堅実でつくり話などにはまるで興味のない人でしたが、
    「ありがた屋のよいちべえ」だけは好きだったのだそうです。よいちべえは、50年
    以上も前、幼い伯母にと買った童話集の中の人物で、主人公でもないし、あらすじも
    忘れてしまったけれど、といいながら、よいちべえの性格や言動を、今見ているかの
    ようにくすくす笑いながら祖母は話してくれるのでした。この話は祖母が他界して
    2年近くたったある日、突然思いつきました。じぶんでもこんな話でよいのかわるい
    のかわかりません。でも描かずにはおれなかったへんなまんがです。長いことまんが
    描いてきましたが、こんなへんな体験もありません。
    ・「日本の鉄道ことはじめ」さしえ
     (沢和哉 著/築地書館/1996)
     おかげで鉄道通になれました。図書館などにもあったりして嬉しいです。
    ・「ヤンババの出産・子育て知恵袋」さしえ
     (金澤直子 著/築地書館/1997)
     あっけらかんとさわやかな文章で、楽しく描かせて頂きました。のっている料理の
    試食もできました!
    ・「太田川」表紙
     (季刊・広島太田川ライオンズクラブ)
     わたしなど都会そだち(!!!/!!!/!!?/???)なので
    「昔なつかしい情景」などとてもとても、と言いつつはや3年。
     てなわけで長いことおつき合い下さって本当にありがとうございました。 史代」
  • p.72 「剣道指南番」
  • p. 1・ 3・56・57・58・69・74
    「太田川」表紙(広島太田川ライオンズクラブ)のイラスト
  • p.10・16・22・28・44・50・71
    「日本の鉄道ことはじめ」(沢和哉)のイラスト
  • p. 2・73
    「ヤンババの出産・子育て知恵袋」(金澤直子)のイラスト
  • p.73
    「ありがとうございました。
     またお会いしましょう。
     ののの(姉ちゃんがつけてくれた)」
  • 1997年05月20日初版発行
    1997年09月21日第二版発行(おかげさんで。)
  • 印刷 プリンプリント
    著者・発行 こうの史代
  • 400円or600円/A5/74p/オフセット
  • (「のののーと その1)」は未入手/かさはら・注)
  • 「のののーと その 2(1997年11月)」、
    「のののーと その 3(1998年 2月)」、
    以上におけるあおり文句
    「ふたりの花売り娘の日常を描いた「街角花だより」(商業誌掲載作)等のまんがと
    イラストを収録しております。この中(「ののの2」「ののの」「すずしろ帖」の
    こと/かさはら・注)ではいちばんまともな本」
    (「その 2」では400円(通販価格)、「その3」では600円)
  • 「のののーと その 4(1998年 5月)」でのあおり文句
    「ふたりの花売り娘の日常を描いた「街角花だより」等のまんがとイラストを収録
    しております」(600円)
  • 「のののーと その 5(1998年 9月)」でのあおり文句
    「ふたりの花売り娘の日常を描いた「街角花だより」等のまんがとイラストを収録
    しております。おかげ様で増刷いたしました!」(600円)
  • 「のののーと その 6(1998年11月)」でのあおり文句
    「ふたりの花売り娘の日常を描いた「街角花だより」等のまんがとイラストを収録
    しております。おかげ様で増刷、値下げ(600円→400円/かさはら・注)
    いたしました!」(400円)
  • (「のののーと その7)」は未入手/かさはら・注)
  • 「のののーと その 8(1999年 4月)」、
    「のののーと その 9(1999年 8月)」、
    以上におけるあおり文句
    「ふたりの花売り娘の日常を描いた「街角花だより」等のまんがとイラストを収録
    しております。おかげ様で好評です」(400円)
    (「のののーと その10」は未入手、「のののーと その11(2000年11月)」
    の段階で未掲載(=品切れ状態に)/かさはら・注)

「すずしろ帖」(品切れ)

  • p. 3 「すずしろ大図解」
    ・「くちばし。プラスチックでできている」
    ・「もよう。小じわじゃねえぞ」
    ・「つぶらなめんたま。白目のあるやつもいる。ちなみにマブタは下からしめる」
    ・「耳もあるから心配しないで」
    ・「泣く子もだまるくりからもんもん」
    ・「白い腹。満腹になるとここがふくらみます」
    ・「(足は)イチゴ牛乳色。ゴキブリみたいにはしるのはとくいよ」
    ・「(尻)バクダンがでてくる。ちういすべし」
    ・「しっぽ長〜い。持つとおこる。気は短い」
    ・「ちっちゃいくせにドスがきいて、これもたのしい」
    ・「そしてなかみ・・・(かじること、うたうこと、くうこと、ねること、とぶこと、
    バクダンをおみまいすること、おどること)」
  • p. 4・ 5 「すずしろの来た日のこと」
    ・1.「1996年9月8日、1か月悩んだ末とうとうことりを飼う決心をわたしは
        しました」
    ・2.「セキセイインコのひなは5羽おった。
        a.暴れん坊将軍(フタを開けるなりとびだして、ひろってやったらその手を
          すでにカミカミしていた)
        b.ニヒルくん(あかちゃんなんですけどね・・・)
        c.d.e.めじろおし3人衆
          (c.ほかの2羽によりかかって、ぽーっとしていた。
           d.まん中で、目も半開き。
           e.いちばん下で、目をつぶっていた。)
        さあ、すずしろはどれだったでしょう?」
    ・3.「dでした!
        目が半開きなのが、なんだか面白そうに思えたんだよねー。
        eもきれいなたまご色で、心が動いたんだけど、あんまり小さいミソッカス
        だったので、ちゃんと育てられる自信がなかったのでありました
        (ウィ〜/これはバッカス)」
    ・4.「でもけっきょく環境の変わったせいか、
        「あの頃のわたしは、げりばっかりしていたさ。」
        で、×いっぱいおしゃべりをおしえようっと。
          ×ちゃんとしつけていい手乗りにしようっと。
        「元気が何よりじゃあ!!」
        てなわけで、すっかり野生児になっちまったぜ!」
    ・5.「後日姉に言うと、
        「そりゃーアンタ、目が半開きのやつなんか、どっかオカシイに
         決まっとるじゃん!」
        それもそうね・・・」
    ・6.「しかし、ごはんのあと、うとうとしながらごきげんでへんな歌
        (きゅう〜 きゅるるる〜)をうたっているのを聞くと、
        「あー、こいつを選んで良かったなあ」としみじみ思ったりするのでした」   
  • p. 6・ 7 「おもちゃのこと」
    ・1.「中野不動でもらった鈴。これがすず坊はとってもお気に入り」
    ・2.「ソコデ (安全ぴんとたこいとをつなげたもの)というのも作ってみた」
    ・3.「ところがどうも様子がへんなのでよくみると
        (たこいとが)毛の中に入りこんでいて見えにくい。
        これ(安全ぴん)をふんづけてこけたりしていた!(ガーン)」
    ・4.「アワテテこう(たいいとにむすび目を作る)したんだが、
        さてくいず(これは、くいな)
        a.あんまりすきじゃなくなった(ぷい)
        b.いままで通り
        c.まえより好きになった!
        こたえは、c(むすび目がこれまた好きやねん!)」
    ・5.「たこ糸やビーズで、ほかにもいろいろ作ってみたよ
        ・ヌンチャク
        ・変装用ひげ(装着時/あっへんなおじいさんが!)
        あと、こういうのもすきですねん
        ・チョコレートの包み紙
        ・みみかき
        ・ポケットティッシュ、
        ・ビタミン剤のフタ(軽くてでかいものが、だいたいすきよ)
        ・シャーペンのしん
        ・ぽとすちゃん」
    ・6.「ちなみにこういう遊び方をします。
        (ゲッゲッゲッゲッゲッゲッ/ゲゲゲの歌)
        これ・・・ほんまにトリ!?」   
  • p. 8・ 9 「おきゃくさんのこと」
    ・1.「すずしろがうちに来て2か月たった晩秋のある日、ふたりの先輩が
        遊びに来てくれました」
    ・2.「ところがすっかりアガってすずしろは小屋にかくれてしまった」
    ・3.「そしてなぜか無言で回りはじめたのだった!!!!!!!!
        (横になったまま静止したりもしていた)」
    ・4.「でも優しい人達だったので、だんだんうちとけました。
        (さし入れもいっぱいもらったし・・・。
         ありがとうごぜーました!!ううう)
        で仲よく頂いていたさし入れの杏仁豆腐の中に、
        (安全ぴんとたこいとをつなげたもの)を入れやがったこいつ
        なのだった・・・てめえ・・・」
    ・「あれから半年いろんなお客さんに出逢い、可愛がって頂きましたが、
      やっぱりまだまだ人見知りです。
       すずはお客さんがくると急におすましさんになる。
       で、長時間おすましさんを続けると疲れるらしく、イキナリお客さん
      にかみついたりするんで困ったもんです!!!!こればっかりはナントカ
      したいもんだね。
       そして、お客さんの帰ったあとは寂しくなるのか、急に甘えっ子さんに
      なるすずちびなのでした」
    ・特別フロク
     「まず〜いもん食っちまったときのスズ(万年筆のインクとか)
      ・口の動きがだんだんゆっくりになる。
      ・目が泳ぐ。
      ・このへん(頬の部分)にへんなたるみができる」  
  • p.10 「もらったおもちゃのこと」
    ・英国帰りのわたしのいもうとが、すずにこんなおみやげをくれました
     (とまり木+鏡+そろばん+お皿までついてるわ(ボレー粉入れにして
      います))
     「はじめは、みむきもしなかった(ぷい)。
      ので、すずをつけてみた(ちりん)。
      「おっなんだなんだ?」で今やすっかりお気に入り」
     (イギリスでもセキセイインコは「バジー」とよばれて大人気だそうよ。
      ちなみに「セキセイインコ」てのはレッキとした日本語で、本当は
      「背黄青鸚哥」(暴走族みてえ)と書きます) 
    ・使い方は次の通りである
     1.「鼻ぺちゃなんて気にしないわ」(と、とまり木にとまって鏡を眺める)(3%)
     2.「色気より食い気よ」/なぜかヨコにとまる(7%)
     3.「腹ごしらえもすんだしあそぼうっと」(と、すずをつつく)(30%)
     4.*これは何をやっとるのかぜんぜんわからないのだが、どうやらすずをもった
        ままどっかに行きたいらしい(50%)
     5. で、すずからも手をはなしてしまい、何をやっているのかますますわからない
        ところ(ゲッゲッ)(10%)
  • p.11 「芸の道のこと」
    ・1.「すずしろがうちにくる1か月前のことです。わたしは道ばたでセキセイインコを
        拾いました。工事現場を見ていたので、「あぶないよ」と声をかけると肩にのっ
        かってきたんです。
         連れ帰るとちゅう、ときどき降りては道ばたの草をしょりしょり食ったりした
        (ウシみたい)」
    ・2.「こいつはピースケというなまえで、ケイコさんと、その旦那(たぶん)と
        お義母さん(たぶん)と犬といっしょにくらしていたようだ」
       (以下、ピースケのセリフ)
       「わかってますって」、「どうしたの?」、「ケイコー」、
       「ピーちゃんおはよう」、「ハーイ」、「ぴちゃぴちゃ(水の音)」、「ハイ」、
       「ケイコさん」、「ワン」
       (以上、ピースケのセリフ)
       「こいつといるとよその家にいるみたいだったさ」
    ・3.「1週間でまたどっかへ行ってしまったのでした・・・。
        ケイコさんの家へ帰ったのかなあ。(そして4pへ続くのだった。実は。)」
    ・4.「教えてはみましたがすずしろは言葉はほとんどしゃべりません。
        ま、オシャベリはオスの方が得意だというし・・・。
        でもこういうまねはちょっとします」
       「ズビビビビビ(お茶をすするまね〜身ぶりつき)」
       「あとセキ払いとかすずめの声とか。
        インコっておもしろいね!!」     
  • 1997年06月25日発行
    1997年09月21日2刷発行
    著者・発行 こうの史代(の乃野屋)
  • 200円or300円/B6/28p/リソグラフ
  • 「のののーと その 2(1997年11月)」でのあおり文句
    「セキセイインコの成長記録。表紙は肉筆で彩色しました。まんがではありませんが、
    この中(「ののの2」「ののの」「すずしろ帖」のこと/かさはら・注)ではいちばん
    あつくるしい本」(200円、40g)
  • 「のののーと その 3(1998年 2月)」でのあおり文句
    「セキセイインコの成長記録。表紙は肉筆で彩色しています。まんがではありませんが、
    この中(「ののの2」「ののの」「すずしろ帖」のこと/かさはら・注)ではいちばん
    あつくるしい本」(300円)
  • 「のののーと その 4(1998年 5月)」でのあおり文句
    「セキセイインコの成長記録。表紙の彩色は肉筆だしなんかあつくるしい本。
    在庫僅少」(300円)
  • 「のののーと その 8(1999年 4月)」でのあおり文句
    「セキセイインコ『すずしろ』の成長記録。まんがではありません。
    ことりは欲しいけど飼えないという方もどうぞ。」(200円)
  • 「のののーと その 9(1999年 8月)」でのあおり文句
    「セキセイインコ『すずしろ』の成長記録。まんがではありません。
    ことりは欲しいけど飼えないという方もどうぞ。」(200円)

「ののの 2」(品切れ)

  • 「のの」「七人の神様」収録(両作品は後年、同人誌「ごらんのとおり」に再録)
  • 200円or350円/A5/36p/コピーorオフセット
  • 「のののーと その 2(1997年11月)」でのあおり文句
    「11月下旬発行予定。仏頂面のOLの、まじめな恋愛まんが「のの」他1本。
    今回はイラストはありません。(まてよ、これってすげー地味な本なんじゃ
    ないか!?)」(通販価格200円、60g)
  • 「のののーと その 3(1998年 2月)」でのあおり文句
    「仏頂面の会社員のののまじめな恋愛まんが他1本。今回はイラストはありません。
    地味で渋い本になりました」(350円)
  • 「のののーと その 4(1998年 5月)」でのあおり文句
    「地味なおとなの恋愛まんが「のの」他1本。楽しむというより共感して貰えると
    いいなあ」(350円)
  • 「神林&キリカシリーズ BACK STAGE TOUR」(品切れ)
    • p.12・13 「Xの行方」
    • 1998年8月14日発行 A5/68p/800円(送込)/杜野亜希本
    • 「のののーと その 6(1998年11月)」でのあおり文句
      「以前アシスタントをさせて頂いた『別冊花とゆめ』の杜野亜希さん
      の同人誌に寄稿しています。パロディー漫画は初挑戦だったし、
      すごい本なので、これも宣伝してしまおうっと。」
      「杜野亜希を取り巻く人々の、お祭り騒ぎのような本です。ご本人
      の描き下ろしの表紙とまんがまで載っています!興味がおありの方
      は、(省略)まで。」

「のののB」(品切れ)

  • 「願いのすべて」収録
  • 1998年8月30日発行 A5 36ページ
  • 「のののーと その 5(1998年 9月)」でのあおり文句
    「甘ったれの飼い犬が人間になって暴れる独善まんが『願いのすべて』。
    先に書いた通りです。」(300円/A5/36P/リソグラフ)
  • 「のののーと その 6(1998年11月)」でのあおり文句
    「甘ったれの飼い犬が人間になって暴れる独善まんが『願いの全て』。
    むかしの作品です。嘲ってやって下され。」
    (200円/A5/36P/リソグラフ)

「メミヨへの過剰な返答」(品切れ)

  • サトウ惠との2人誌。
  • p. 3〜14 サトウ恵の小説
  • p.15〜25 こうの史代の漫画
  • 1999年11月7日発行 B6 26ページ

「ナルカワの日々」

  • p.18 「あとがき」
    「死者の魂が蝶になる、というのは都市伝説においては通説のようです。
    確かにやけに親しげに寄って来る蝶なんかに出会うと、そう思わずには
    おれません。
     はじめはもう一つの作品と併せて春頃に出す予定でしたが、描くうちに、
    どうしてもこれ一つで本にしてみたくなってしまいました。
     いつか私が死んだ時、恋人なり家族なり、私がこの世で愛した人が、
    うちの本棚の片隅にこの本を見つけることでしょう。そして、こいつ、
    こんな事を考えていたのか、と思ってくれるといいです。
     この本を買って下さった貴方も死んだ時、愛していた誰かにそう思われ
    るといいです。
     ちゃんと見つけて貰えるように、みかん色の表紙をつけました。
     おつき合い下さって有難うございました。ではまた。
     1998年12月29日 晴 こうの史代」
  • 1998年12月30日初刷発行
    200円/B6/20p/オフセット
  • 年月日不詳2刷発行 
  • 2000年05月05日3刷発行
    100円(2刷・3刷)/B6/20ページ/リソグラフ
  • 2003年11月16日4刷発行
    (ただし、豆本版/縦9.4cm×横6.6cm)
    (同日開催のコミティア66で発売)
    100円/B8/20ページ/孔版印刷
  • 2005年05月05日5刷発行
    (同日開催のコミティア72で、200円で発売)
  • 2005年06月06日6刷発行(200円)
  • 「のののーと その 8(1999年 4月)」でのあおり文句
    「たわいのない恋愛まんが。わたしの作品にしては珍しく、まんが
    描き以外のウケが良いようです。描いて良かった」
  • 「のののーと その11(2000年11月)」でのあおり文句
    「ガードマンのナルカワと古本屋のコスプレ店員詠子の恋愛の話。
    在庫僅少」
  • 「のののーと その19(2003年11月)」、
    「のののーと その20(2004年 2月)」、
    以上におけるあおり文句
    「再版しました。成川と詠子の他愛のない恋愛の話。贈り物にする、
    という方が時々おられたので、こんどは豆本にしてみました」 
  • 2007年05月05日(土)開催のコミティア80で、6刷版が200円で販売
    さらに、同作品の、フランス語版のレジュメ(A4サイズの用紙1枚)が無料配布

「ごらんのとおり こうの史代再録作品集」(品切れ)

  • p. 5-20 「願いのすべて」(「まんがタイムジャンボ」芳文社 99年 1〜 2月号)
    「93年頃に描いた作品の焼き直しです。前作は投稿用で、肩に力が入りまくって
    おりました。ので、もっと素直に描きたかったなあと思っておりました ノンは
    現在の実家の甘ったれ犬、竹丸君はその前に飼っていたニヒル犬がモデルです」
    (「あとがきと初出一覧」より)
    (2005年 8月「恋愛白書ゴールド」(宙出版)に再掲)
  • p.25-36 「俺様!」(「まんがタイムジャンボ」芳文社 99年 5月号) 
    「こういう明朗で嘘っぽい活劇が、ごくたまーに、むしょうに描きたくなったり
    するのです。これで気が済んだ。いつもと作風が違うと言われるのも、ちょっと
    痛快でした。
     いつかやってみたいと思っていたこの二作がこうして描けただけでもシアワセ
    なのに、発表の場を与えて下さり、この本の為に快く原稿を貸して下さった
    「まんがタイムジャンボ」編集部に感謝するばかりです」
    (「あとがきと初出一覧」より)
  • p.39-41 「七人の神様」(「ののの二」 98年 2月発行)
    「初めは爺さん一人一人に性格付けをしていました。あつくるしいのでやめま
    した。米粒に「カミサマが居る」のと「残さず食べなくてはいけない」のは、
    どう関連があるのか未だに謎です」(「あとがきと初出一覧」より)
  • p.45-70 「のの」(「ののの二」 98年 2月発行)
    「これほど出来て嬉しかった作品はなかったかも知れません。まあ気の毒なお話
    なんですが、わたしが描きたかったのは、ののの「とくべつな物語」ではない。
    わたしのすべき事は、ご都合主義にののを救ってやることではなく、かっこ良か
    ったよ!と精一杯褒めてやることであるような気がしたのでした。そして、その
    褒めたい気持ちこそが、作品として描き上げる原動力に他ならなかったのでした。
     とくべつな主人公ではないののを、そして晴彦さんを頑張れ頑張れと思いながら
    描いたつもりです。「物語」というよりは、現実の世界にたくさんいるであろう
    ののへのわたしからの「手紙」のつもりです。
     ところで「笑ったら実は他の誰よりもカワイイ」といった、ぶさいくが治る
    展開を求めていた方(とくに男の方)が意外にも多かったのですが、そう簡単に
    カワイクなれりゃ誰も苦労はしないさ・・・」(「あとがきと初出一覧」より)
  • p.72-73 「あとがきと初出一覧」
  • p. 4.21.24.37.38.44.71.73.74 「日本の鉄道こぼれ話」(築地書館
     98年5月発行)のイラスト
    「96年に発行された「日本の鉄道ことはじめ」の続編です。なにせ知られざる
    史実の本なので、資料も乏しく両方ともかなり厳しいしごとでした。こうして
    久し振りに原稿を見て、頑張ろうと思いました」
    (「あとがきと初出一覧」より)
  • p. 3 「モーニング」98年12月号新人賞募告のイラスト
    「「のの」で、ちばてつや賞の佳作を頂いたので描かせて頂きました」
    (「あとがきと初出一覧」より)
  • p.22-23 「モーニング」99年 6月号懸賞頁イラスト
    「中国茶の特集でした。ちょうどトキのひな「優優」が孵った頃でした。
    「キャンバス画紙」という紙を使ってみたら、面白い効果が得られました」
    (「あとがきと初出一覧」より)
  • p.42-43 「ののの二」(98年 2月発行)表紙イラスト
    「こ、こうして見ると、もうちょっとカワイクても良かったかもな・・・」
    (「あとがきと初出一覧」より)
  • 表紙 「モーニング」99年 2月号懸賞頁より
    「こちらは日曜日を楽しく過ごすモノ特集でした。もとは墨一色だったのを、
    ちょっと変えて彩色しました。
     題は、「再録本」だから「いつか来た道」なんてどうかなあと考えていたの
    ですが、絵と合わせるとやけに郷愁が強くって、てんでキザでした。「ごらん
    のとおり」になって良かったです」(「あとがきと初出一覧」より)
  • p.74 「お付き合い下さってありがとうございました。またお会いしましょう。
     こうの史代」
  • 1999年07月20日発行
    2000年08月27日二刷発行
  • 500円/A5/76ページ/オフセット
  • 「のののーと その 9(1999年 8月)」、
    「のののーと その11(2000年11月)」、
    「のののーと その12(2001年 1月)」、
    「のののーと その13(2001年 5月)」、
    「のののーと その14(2001年 8月)」、
    以上におけるあおり文句
    「98、99年の作品の再録本です。「まんがタイムジャンボ」掲載の
    「願いの全て」「俺様!」、「ののの2」の「七人の神様」「のの」、
    あと「日本の鉄道こぼれ話」と「モーニング」に描いたイラストを
    収めております」

「手紙」(品切れ)

  • p. 3-17 「手紙」
    (2005/06/28 雑誌「エソラ」(講談社)のp.121-137に、改作版再掲)
  • p.18 「後記」
    「わたしはよく、手紙を書くような気持ちでまんがを描いてゆけるといいなあ
    と思っています。でも、題とは裏腹に、これほど手紙らしくない作品もあまり
    描いた事ないんじゃないかな。それまですごく大切だったものが、突然どうでも
    よくなる瞬間とか好きな題材も描いてはいるけれど、この作品で、わたしは、
    とくに誰に何を伝えたいわけでも、どんな気持ちになって欲しいわけでもありま
    せんでした。
     けっこうコンテに時間がかかってしまったのに、こうした方が良かったんじゃ
    ないかとか、未だに迷いがあって、あまり納得のいく出来でもありません。でも
    描いてみたかったのでした。
     「こうの史代」の昔からの読者として、自分でちょっとびっくりしてみたかった、
    ということかも知れないなあ。強いて言えば、これからのわたしのまんが道への
    問題用紙というところかな。読者不在で済まぬ。
     しかし、描くのも乗るのも好きじゃないのに、なぜわたしは自転車を描いて
    しまうのでしょう・・・。
     お付き合い下さって、本当に有難う。これからを見てくれ!
     2000年12月 雨上がりの昼下がりに こうの史代」
  • p.19-22 「けんか」(「すてきな結婚」初出)
  • 2000年12月30日初版発行
    2001年01月22日2刷発行
  • 100円/B6?(縦19.6cm×横13.6cm)/24ページ
    /リソグラフ(初版)、孔版印刷(2刷)/再生紙使用
  • 「のののーと その11(2000年11月)」でのあおり文句
    「しかしこんな手紙は書きたくも貰いたくもないものだ。あんまり
    イイお話しではないです多分。「すてきな結婚」に掲載した「けんか」
    も収めます。12月下旬発行予定です」
  • 「のののーと その12(2001年 1月)」でのあおり文句
    「描けば描くほどわからなくなって、わたしにとっては手紙という
    より問題用紙のような作品になってしまいました。他に「すてきな
    結婚」掲載の「けんか」を収めています」
  • 「のののーと その13(2001年 5月)」でのあおり文句
    「描けば描くほどわからなくなって、わたしにとっては手紙という
    より問題用紙のような作品になってしまいました。
    あ、ヌードは初めてじゃないよ「こっこさん」でやよいの入浴場面
    を描いたからね(単行本「こっこさん」P119の8コマ目)。
    他に「すてきな結婚」掲載の「けんか」を収めています」
  • 「のののーと その14(2001年 8月)」と、
    「同 その15(2002年 2月)」にも、
    「のののーと その12(2001年 1月)」と同じあおり文句

「こっこさん」(品切れ)

  • 「まんがタイムジャンボ」(芳文社)
    99年6月号〜01年1月号(99年7月、99年9月、00年9月号を除く)初出
  • イラスト(59、60、117、118、143、144、146頁)
    「まんがタイムジャンボ」(芳文社)
    97年10月号〜99年9月号の目次頁に掲載したものより
  • 「こっこさんの巻」のあおり文句(未掲載)
  • 「こっこ草の巻」のあおり文句(未掲載)
  • 「こっこ風の巻」のあおり文句(同人誌p.19/単行本p.19)
    「このニワトリの名は、こっこさんといいます。ちょっとコワイその目つきで
    一体何を見ているのでしょうか!?」
  • 「こっこ装の巻」のあおり文句(p.27/p.27)
    「ペットってカワイイっていうイメージですが、はづきちゃんの所で妹の
    やよいちゃんが飼っているのは一体・・・!?」
  • 「こっこ邸の巻」のあおり文句(p.35/p.35)
    「家が歩く・・・ワケはなくて、正体はどうやらやよいちゃんが中に入っている
    ようで。でも一体何をするつもりかな!?」
  • 「こっこ校の巻」のあおり文句(p.43/p.43)
    「飼い主のやよいちゃんの都合は、まるでおかまいなしのこっこさん。このまま
    おとなしく待ってるとはとても・・・!?」
  • 「こっこ宝の巻」のあおり文句(p.51/p.51)
    「やよいちゃんのお母さんが同窓会にしていくユビワ・・・キラキラ輝いて
    きれいで、つい身につけたくなりますね!?」
  • 「こっこ流の巻」のあおり文句(p.61/p.59)
    「こっこさんが来てからというもの、すっかり活発になったやよいちゃん。
    はづきの朝のまどろみはやぶれ去り・・・!?」
  • 「こっこ友の巻」のあおり文句(?)(p.69/p.67)
    「できたらいいな50回/もちろん連載が・・・あと、小心者で緊張するとすぐ
    食が細くなってしまうので、たまには訪問先で、50回ぐらいごはんをオカワリ
    して驚かれてみたいものです。これからもどうぞよろしく!!(こうの史代)」
    (この時「まんがタイムジャンボ」は創刊から50号めでした。作家全員
    こんな文章を書いたんだよ!!/こうのさん解説)
  • 「こっこ島の巻」のあおり文句(p.77/p.75)
    「ごはんとお水をたくさんもらえて、いつもと様子がちがうこっこさん。
    おとなしく留守番してるとは思えません!?」
  • 「こっこ独の巻」のあおり文句(p.85/p.83)
    「おうちでもこっこさんをもてあましぎみのやよいちゃんですが、飼育当番
    なんてしっかりとできるのでしょうか!?」
  • 「こっこ虫の巻」のあおり文句(p.93/p.93)
    「水の中で暮らしてきたヤゴがトンボに羽化する時期を迎えました!!
    やよいちゃんの夏もすぐそこ迄来てます!!」
  • 「こっこ塾の巻」のあおり文句(p.101/p.101)
    「自由研究のテーマさえ決まってしまえば夏休みも一気にバラ色になるハズの
    やよいちゃんですが、はたして・・・!?」
  • 「こっこ走の巻」のあおり文句(p.109/p.109)
    「明暗分れる運動会。かつて一度も脚光をあびたことのないやよいちゃん
    ですが、どうやら今年もそうなりそう!?」
  • 「こっこ父の巻」のあおり文句(p.119/p.117)
    「背中に大荷物をしょって突然あらわれたチクリン。やよいちゃんとは別に
    大親友というわけではないのですが!?」
  • 「こっこ笑の巻」のあおり文句(p.127/p.125)
    「ジャックと豆の木ならぬ、こっこさんと豆の木!!やよいちゃんの話の中
    では、こっこさんは宇宙にだって行くの!!」
  • 「こっこ時の巻」のあおり文句(p.135/p.133)
    「年末の大そうじに大忙しのやよいちゃんですが、一方こっこさんはというと、
    タイクツでたまらないようで!?」
  • p.145 「あとがき」
    「小学1年の3月から、わたしの9年間のニワトリ人生は始まります。校門の前で
    売られていたひよこを、さんざんねだって買って貰い、その後すぐ知人からもう一羽
    貰いました。「春」と「秋」と名付けた2羽は、すくすく育ち、やがて凛とした
    美しい雄鶏になりました。実家の前には、太田川放水路という大きな川が流れていて、
    学校から帰ると、その土手を、1羽ずつ交代で(2羽は顔を合わせると喧嘩するので)
    散歩させ、つやつやの白い背中を、飽かず眺めたものでした。
     とはいっても、春も秋も、あまりにも気が荒くて、怖かったので、全然大切にして
    やれませんでした。だから、自分にもせめてこのくらいの辛抱強さがあれば、という
    後悔の念を込めながら、やよいは描いています。
     「まんがタイムジャンボ」はどちらかというと若者向けの4こま誌で、この雑誌
    なら、こんなまんがが1本ぐらい載っていてもいいんじゃないかな、という軽い
    気持ちで描いてみた作品でした。連載にして貰ったはいいけど、どうしても描きたい
    ほどのテーマもなく、気負いもなく、でもその分「巧(うま)く描く」ということを
    強く意識して、いろんな表現に挑戦出来たと思います。こちらの都合で終わらせて
    貰う事になりましたが、はづきの受験や、お母さんのお姉さんの話や、描き残した
    ことはいくつもあって、いずれ機会があれば、そして何よりもっと底力がついたら、
    また描きたいです。
     どんな時もにこにこと優しい笑顔で、好きなように描かせて下さった担当の高松様、
    そして応援下さった皆様、おかげ様でわたしは、まんがの事ばかり考える、ユメの
    ような人生を送れています。
     お付き合い下さって、本当にほんとうに有難うございます。またお会いしましょう。
     2001年 7月 からすの啼く曇りの朝に こうの史代」
  • 2001年08月12日発行(同日開催のコミケで初売り)
    2003年11月頃 再版発行
  • 600円/B6/148p/オフセット
  • 「のののーと その14(2001年 8月)」でのあおり文句
    「というわけで、99〜00年に「まんがタイムジャンボ」に連載した、
    恐怖にわとりまんがです」
  • 「のののーと その15(2002年 2月)」、
    「のののーと その16(2002年 5月)」、
    「のののーと その17(2002年 8月)」、
    「のののーと その19(2003年11月)」、
    「のののーと その20(2004年 2月)」、
    「のののーと その21(2004年 5月)」、
    以上におけるあおり文句
    「99年〜00年に「まんがタイムジャンボ」に連載していました。
    小学生やよいと、拾った鶏との、波乱と恐怖の日々を描いています」
    (「のののーと その21(2004年 5月)」の段階で、
    「おかげ様で、在庫僅少です!」状態に) 

「道」(品切れ)

  • 著者/南蔵
  • 発行/の乃野屋
  • 2001年11月11日発行
    (2001年11月18日(日)開催のコミティア58で委託販売)
  • 300円/A5/本文12ページ/カラーコピー?

「道草」(品切れ)

  • p. 3 「総扉」(単行本「長い道」p.176に再掲)
    「近所にこんな店がぽつんとあって、可愛いので描いておきました」
    (「解説と初出と目次」より)
  • p. 4-10 「蜜柑の国」(「月刊まんがタウン」05年4月号に再掲、
    そして、単行本「長い道」p.142-148に再々掲)
    「年末に、実家からみかんを1箱送って貰ったら、次々かびが生えて、大忙しで
    食べたりジャムにしたりしているうちに、思いつきました。しかし、みかんが部屋に
    あるというのは、それだけでなんで楽しいのだろう。この手のまんがは、思いつく
    のも描くのも早いです」(「解説と初出と目次」より)
  • p.11-24 「道草」(単行本「長い道」p.149-162再掲)
    「連載の中で、道と昔の恋人の話を、ちょっと出したのですが、そしたらなんか
    寒々しい感じになったので、どこかでちゃんとけりをつけねばならんなあと思って
    いました。毎月の3頁では、どうしても片付けにくいから、こうしてとり敢えず
    作品にしておこうと思いました。
     たぶん、昔の恋人に対しては、誰もが多少は、こんな風に思っているんじゃない
    のかなあ・・・。べつだん会いたいとは思わないけど、シアワセになったかどうか
    ぐらいは知りたいと。しかし、そもそもこの2人のように、お互いが同じように
    思いを残して別れる、ということは、なかなかないですな。だから感情移入できな
    くて困りました。
     チクリンもちょっと出てくるので、「こっこさん」と「長い道」の間の、いわば
    渡り廊下のようなまんがでもあります。チクリンは、千倉という名字でしたが、竹林
    の方が良かったかな、とあとで思って、それで実はチクリンは母子家庭で、お母さん
    が再婚して名字を変える、という話を考えつきました(「こっこさん」こっこ父の
    巻参照)。「長い道」は、中国の思想から採っていて、道の昔の恋人に竹林という
    名前を付けました。で、偶然同じ名字になったので、チクリンの母の再婚相手に
    しよう、と思い立ったのでした。しかし、この思いつきのせいで、やたら説明が
    増えてしまって、さんざん苦労させられるとは・・・。実を言うと、自分はこういう
    せりふのやり取りのエンエン続くものが得意なんだ、とずっと前から思っていたん
    ですが・・・・・・全然そうじゃなかったな!コンテにめちゃくちゃ時間がかかって
    しまいました。他の登場人物を絡ませるのも、もうやらないかも知れません。きっと
    覚えてられないから」(「解説と初出と目次」より)
  • p.25 「荘介どの」(単行本「長い道」p.163に再掲)
    「出番が少なかったから穴埋めに描きました。男ってやっぱり難しいです・・・」
    (「解説と初出と目次」より)
  • p.26 「桜」
    (「モーニング」講談社 00年 2月(3月だったかも)懸賞頁挿絵)
    (単行本「長い道」には、未再掲)
    「関係ない絵だけど、ちょうど季節が合うので、載せました」
    (「解説と初出と目次」より)
  • p.28-29 「解説と初出と目次」
    「「ジュール・すてきな主婦たち」に、「長い道」というまんがを3頁ずつ連載して
    おります。この道と荘介という夫婦の、この本の12頁(単行本「長い道」150頁
    /かさはら・注)のような日々が、綿々と続く話です。女性誌は、等身大の主人公の
    問題提起(というか不幸)でぐいぐい引き込む作品が多いので、わたしは、問題よりも
    答えのほうを、自分なりに示していこうと思っています。他人に求めるより、自分が
    変わることで、世界は簡単に変わる筈だ。これを読んだ奥さんが、荘介よりはうちのは
    ずっとましなのだから、この夫婦より幸せになれない筈はないのよねと思って、強く
    優しく生きてくれるといいなあ、と思っているのです
    (以下、「初出と目次」の説明については、各作品・挿絵の後に別分けで掲載しました
    /かさはら)
  • p.30-33 「昔の人」
    (「ジュール増刊すてきな結婚 第13集」双葉社 02年 3月初出)
    (単行本「長い道」p.164-167に再掲)
    「というわけで、当初、「道草」の17〜22頁(単行本「長い道」155〜160頁
    /かさはら・注)が、どうもうまく描けなくて、それは会話ばっかりで動きがないから
    かなあと思って、代わりにと考えたのが、これでした。差し替えてみると、こんどは
    会話がなさ過ぎて、描きたかったものと違う気がしたので、こうして別に描いてみること
    にしました。題は「道草二」と決めていましたが、ちょうど「ジュール」の増刊の4頁
    を頂いたので、これを掲載して貰うことにして、題もちょっと説明的なものに変えること
    にしました。しかし、「昔の恋人」では直接過ぎるし、「昔の男」ではなんだか蓮っ葉で
    道に似合わない。「昔の人」だと、やっぱり原始人みたいなのを連想してしまうかなと
    思いましたが、「浜辺の歌」の詞を始めて見た時「ゆうべ浜辺を回(もとお)れば、
    昔の人ぞしのばるる」というのは、昔好きだった人の事だ、と不思議と強く感じた事を
    思い出して、これに決めました。
     ちなみに、作中の球は、セパタクローという球技のものです。数年前に、雑貨店で
    見かけて、なぜか買ってしまったのでした。こうして資料に使えて、良かったです」
    (「解説と初出と目次」より)
  • p.34 「お付き合い下さって、ありがとうございました。
    「ジュール・すてきな主婦たち」(双葉社 毎月二日発売)の「長い道」でも、
    お会いできれば嬉しいです。  こうの史代」
  • 2002年03月31日発行
  • 200円/A5/36p/オフセット
  • 「のののーと その16(2002年 5月)」でのあおり文句
    「というわけで、これが新刊。愛のない結婚をした女が、昔の恋人に会う話など、
    描き下ろし2本と、ジュール増刊に掲載した「昔の人」を収めております」

「夕凪の街」(品切れ)

  • weekly漫画アクション37号(双葉社、2003年 9月発行)初出
  • p.34-35 「解説」
    (単行本「夕凪の街 桜の国」では、省略されている部分のみアップ/かさはら)
    p.27(単行本p.29)
    「避けて通った問題/広島の被爆者は、実はひどい差別を受けたりしたそうです。
    今回はいろんなつごうから、この頁の上段の打越の言葉で片付けてしまいました。
    しかし、この問題は、この作品よりもきっとずっと厳しい過程を辿ることになる
    だろうけれど、いずれあらためて描かねばならないと思っています」
    p.28(単行本p.30)
    「月がとっても青いから/唄・菅原都々子。昭和30年5月の流行歌。歌詞は皆実
    の歌う部分から3番です。この歌は音域が広くて、あんまり軽く口ずさむという
    感じではないなあと思ったけれど、まあ許してくれ」
    p.37(挿絵/単行本未再掲)
    「駅前広場と広島駅/38頁からの菅原博氏(父です)の寄稿の舞台です。丁度いい
    写真資料がなかったので、ちょっと自信がありません・・・」
    p.43(挿絵/単行本未再掲)
    「現在の「夕凪の街」/ここは、わたしの物心ついた時には立ち退きも済んで整備中
    で、何が出来るんだろうとずっと思っていました。そしたらこんなただっ広い緑地で、
    なんにもない所を作りよったん?こんな街中に?と嬉しいというより奇妙な感じが
    したのを覚えています」
  • p.35 「参考資料」
    「このまんがを読んでくれた人から、よく「皆実のモデルはいますか」と聞かれます。
    しかし実はこのまんがは、得た資料をわたしなりにまとめただけにすぎません。
    これらの資料の精神をきちんと伝えられるかどうかで精一杯で、伝えられたかどうか
    ばかりが気掛かりです。主なものを挙げておきますので、よろしかったら図書館など
    で探してみて下さい」
    (以下、参考資料の列挙。単行本「夕凪の街 桜の国」p.99の「おもな参考資料」と
    同じなので省略/かさはら)
  • p.36 「あとがき」
    「「広島の話を描いてみない」と言われたのは、昨年の夏、編集さんに原稿を渡して、
    帰省したとかしないとか他愛のない話をしていた時の事でした。やった、思う存分
    広島弁が使える!と一瞬喜んだけれど、編集さんの「広島」が「ヒロシマ」という
    意味であることに気が付いて、すぐしまったと思いました。というのもわたしは学生
    時代、なんどか平和資料館や原爆の記録映像で倒れかけては周りに迷惑をかけて
    おりまして、「原爆」にかんするものは避け続けてきたのです。
     でもやっぱり描いてみようと決めたのは、そういう問題と全く無縁でいた、いや
    無縁でいようとしていた自分を、不自然で無責任だと心のどこかでずっと感じていた
    からなのでしょう。わたしは広島市に生まれ育ちはしたけれど、戦中生まれの両親は
    県内の他の市町の出身で、被爆はしていません。原爆はわたしにとって、遠い過去の
    悲劇で、同時に「よその家の事情」でもありました。怖いという事だけ知っていれば
    いい昔話で、何より踏み込んではいけない領域であるとずっと思ってきた。しかし、
    東京に来て暮らすうち、広島と長崎以外の人は原爆の惨禍について本当に知らない
    のだという事にも、だんだん気付いていました。わたしと違ってかれらは、知ろうと
    しないのではなく、知りたくてもその機会に恵まれないだけなのでした。だから、
    世界で唯一(数少ない、と直すべきですね「劣化ウラン弾」を含めて)の被爆国と
    言われて平和を享受する後ろめたさは、わたしが広島人として感じていた不自然さ
    より、もっと強いのではないかと思いました。遠慮している場合ではない、原爆も
    戦争も経験しなくとも、それぞれの土地のそれぞれの時代の言葉で平和について考え、
    伝えてゆかねばならない筈でした。まんがを描く手が、わたしにそれを教え、勇気を
    与えてくれました。
     慣れない表現は多いし、不安でいっぱいでしたが、何も描かないよりはましな筈
    だと自分に言い聞かせつつ、ともかく描き上げる事が出来ました。お父さん、貴重な
    資料を有難う(これは38頁から収めています)。姉ちゃん、広島の図書館に通って
    いろいろ調べてくれて、本当に有難う。それから双葉社の染谷様、貴方のご指導の下
    では、わたしはいつも全力以上のものを描けています。これからもよろしく。
     そしていま読んで下さった貴方、このオチのない物語は、いま貴方の心にあるもの
    によって、はじめて完結するものです。これから貴方が豊かな人生を重ねるにつれ、
    この物語は激しい結末を与えられるのだと思います。そう描けていればいいと思って
    います。
     本当に有難うございました。
    2003年10月 冷たい雨の午後に こうの史代」
  • p.37 挿絵「駅前広場と広島駅」(単行本未再掲)
  • p.38-41 「駅前広場青空常設劇場の回顧録」(菅原博氏による寄稿)
    (単行本「夕凪の街 桜の国」には未再掲。下記に全文をアップ/かさはら)
  • p.42 「広島市中心部地図」(手を加えたものが、単行本p.101に再掲)
  • p.43 挿絵「現在の「夕凪の街」」(単行本未再掲)
    「読んで下さって、本当に有難うございました」
  • 2003年11月16日発行(同日開催のコミティア66で初売り)
    2004年・月日不詳 再版発行
  • 250円/A5/44p/オフセット
  • 「のののーと その19(2003年11月)」、
    「のののーと その20(2004年 2月)」、
    「のののーと その21(2004年 5月)」、
    以上におけるあおり文句
    「漫画アクションに9月に掲載して貰った、昭和30年の広島を舞台にした作品です。
    解説や参考資料の紹介と、菅原博氏(うちの親父だ)の寄稿で、当時の広島駅前の
    香具師(やし/街角の怪しげな物売り)にかんする記録が付いています」
  • 「駅前広場青空常設劇場の回顧録」(菅原博氏による寄稿)の全文
    「C58型の蒸気機関車が引っ張るローカルの芸備(げいび)線で通学した高校時代、
    昭和29年から31年の広島駅前広場は香具師(やし)や大道芸人達の晴れ舞台でした。
    彼らはいずれも口上が巧みで、通行人は忙しいのについ足を留め、いつの間にか話に
    聞き入り、気がついてみるとお金を払って怪しげな品物を持たされていたのです。
     大道芸人の場合は特技を行いそれに対し報酬をいただくので、物を売りつけるのが
    主目的の駅前広場の場合は香具師の部類に入るのではないかと思います。
     ガマの油売り、バナナのたたき売り、南京玉すだれ等々現在は趣味で演ずる人も
    ありますが、当時の香具師達はなにせ生活がかかっていますので実に真剣、街頭の
    真打ちと言うべき人たちであったと確信いたします。
     フーテンのトラさんも香具師でしょうが、口先だけで周囲をその雰囲気に巻き込み、
    怪しげなものを売りつけるのですから、口上の素晴らしさは足を留めた人を飽きさせず、
    最初身体を斜めにしていた人が正面を向き、香具師の口上にうなずく状態になれば一種
    の集団催眠で完全に香具師のペースになります。通行人もだまされるのは承知で買う
    という気持ちがあり、だまされたと返品する人はあまりいなかったように思います。
    またこの人が売っているのは偽物です、などと商売を邪魔する人もありませんでした。
    貧しかったけれど口上の聴取料金が買わされた品物の代金だ、くらいな考えが当時の
    大衆にはあったように思います。よき時代でした。
     私が実際に見聞きし記憶に残っている香具師達の思い出を尊敬の念を込めて列挙
    します。
    ・宇品(うじな)の洗心道場から来たという肩幅も広く割合長身でがっちりしているけど
    痩身の50歳位のおじさんがいました。先(ママ)心道場と言うものがはたして宇品
    あったのかどんな道場であったのかは知りませんが、その人は小石を2つひらって
    (舗装などはなかったので、広場は小石だらけであった)1つを左手の手のひらへ乗せ
    中指をはさみ、もう1つをその上に重ね、空手で「ヤアーッ」と重ねた石を割るのです。
     4、5個も割ると次第に人が集まり始め、5から10人になると、自分の修行の話、
    結核で倒れたこと、薬と鍛錬によって病を克服し精神を高揚させることが出来た。今から
    自分の病を治してくれた薬を作る。と時々小石を割りながら話し、広げたござに座って
    傍らのずだ袋からやおら薬研(やげん)、朝鮮人参、にんにく、漢方の粉末などあやしげ
    なものを次々と取り出し、それぞれの効用を述べながら薬研でゴリゴリ砕き、配合し1服
    ずつ紙に包んで周囲の人に売るのです。
     現在だったら、薬事法違反、不衛生な街頭販売などで保健所や警察がすっとんで来る
    のは必定です。またそんなものを買う人がいるとは思われませんが、結核は当時死亡率
    1番の難病、結核が治った薬ならと結構売れていたようです。小生は買う気がなかった
    ので価格は忘れました。
     木枯らしが吹き小雪の舞う寒さでも薄汚れた稽古着1枚、時々右手で露出した胸や腹
    をビシビシ叩いて寒さをまぎらわすものですから、胸や腹が真っ赤になっていたのが
    印象的でした。この人は効果の程はわからぬまでも皆の前で人参やにんにくを薬研で
    砕き配合した栄養強精剤らしきものを売るわけですから香具師の中では良い部類
    でしょう。
    ・頭を総髪にし白装束、行者のような格好をした中年の男が木製箱に這った御神体を
    背負い時々やってきました。道端の石を積んで造った台の上に御神体を据え小型錫杖
    をガチャガチャ鳴らして拝みまくるのです。販売品は自分が山奥で採集したという
    薬草や中身のはっきりしない漢方薬まがいのものであったと思いますがはっきり記憶
    しません。
     紐を掛けた漬け物石程度の丸い石(重さ5kgか)を和紙のコヨリを石の紐に掛け
    持ち上げるパフォーマンスを見せます。周囲の2、3人が挑戦しますが、コヨリは
    簡単に切れ石は動こうともしません。そこで行者は石を御神体に供え般若心経らしき
    ものを唱えながら錫杖を鳴らし熱心に祈ります。行者はコヨリを見物人に改めさせ、
    おごそかな顔で紐に掛け持ち揚げるとアーラ不思議、石は1メートルも持ち上がる
    のです。手品の類いだと考えますが、行者は信心と修行の賜物であると真顔です。
    ・カミソリの羽に紙テープの輪を掛けそれに青竹を渡し、木刀で青竹を2つに折る
    芸を披露する香具師もいました。刀掛けには本物の日本刀の大小があり、白鉢巻を
    して大刀片手に居合のポーズをすれば何事が始まるのかと、数人立ち止まります。
     カミソリの切れ味を試す赤青黄など紙テープのみじん切りを風に飛ばすパフォー
    マンスをやり、自分は人跡未踏の○○山中にて数年にわたり修行を積み奥義には
    至らぬまでも、修行の一端を披露できるようになったなどのデタラメまがいの
    セリフを言います。
     まずは青竹折りからと、自分が慎重に気合いと共にやって見せます。次に観衆の
    中から選んだ1人に小声で秘伝を教え、すぐにこの人にも青竹折りをやらせます
    (多分この人はサクラ)。竹の中央を叩き両方のカミソリに均等の力をかけないと
    成功しないそうで、中央の見極め方がこの本に書いてある、ほかにも自分が修行に
    より体得した人に負けない技などが書いてあるザラ半紙の小冊子を売るのです。
     ゴミ巻き散らしの上、刀剣不法所持(警察の証明を携帯していたとは考えられ
    ない)。
    ・自称蛇使いがいました。沖縄の猛毒ハブが入っているという袋が転がしてあり、
    無論中は見えずしっかりと袋の口は縛ってあります。その袋は時々動き、なにか
    入っているのですが中身は絶対に見せません。田舎の祭りでも度々見かけましたが
    袋をあけた蛇使いは皆無です。「どの蛇使いも蛇を見せないが私は違う、私は
    見せる」などと巧みな言い回しで結局見せないのですが、ハブや蝮の毒の成分が
    少量なら強力な薬になり特に強精効果抜群、また歯痛、腹痛何にでも効くと誇大
    宣伝、流れるような口上が一段落したところで、蝮らしき蛇の焼酎漬けの大瓶が
    取り出されます。透明瓶なので赤茶けた溶液の中でグロテスクにどぐろ(ママ)
    を巻いて沈んでいる蛇がはっきりと見えます、その溶液を小さな瓶に分け販売して
    終わり。1回15分から20分位で口上と販売が終わるとちょっと休んで、周囲の
    通行人が入れ替わるのを待って次が始まります。
     現物人の中に小柄なおじさんが居てほっぺたを腫らしているのです。
    「昨日から歯が痛とうて・・・・ちょっと試しに塗ってみてつかあさい」
    蛇使いが筆に溶液を浸してほっぺたの腫れた部分に塗ってやります。
    しばらく口上を聞いている間に腫れは消えほっぺたすっきり、どうやらその
    おじさんはサクラで口中の飴玉が溶けただけのようです。
     学校の冬の終業時間は始業が遅い分だけ30分遅く、広島駅発15時30分を
    逃すと次は17時17分発なので(クラブ活動などにはあまり熱心ではない怠惰
    な学生なので夏期は終業後走ると前者に間に合った)冬は広島駅で1時間以上も
    待ち時間がありました。香具師達は繰り返し見ている高校生が居るとやりにくい
    らしく、時には邪魔だと追っ払われたものですが、やくざか脅すようなひどいもの
    ではなく、まともなものを売っていない後ろめたさが取り巻きのサクラを含め
    あったようでした。
    ・「乙女が肌」という、はまぐりの貝殻に詰めたピンク色の軟膏を売る香具師も
    いました。軟膏を小豆大ほど砥石に乗せ日本カミソリを研ぐと素晴らしい切れ味
    になり、片手で持った腰のない薄い半紙が縦横に切れるのです、今度は砥石でその
    カミソリの刃をキーキー音をさせ鈍らせ、自分の顔に当て全く切れなくなった証明
    をします、確かに口の周りに刃の筋の跡がつきますが切れません。この鈍ってしま
    ったカミソリは「乙女が肌」一粒でまた最初の切れ味を取り戻すのです。
     ぼんやり見物している男の子1人を呼び寄せ、その子の腕に「乙女が肌」を塗り
    しばらく待たせておき、薬が効いたころ「ちょっと向こうを向いていろ」と言い
    つつ薬を塗ったところの腕の皮膚をつまみ上げ取り出した縫い針をブツリと貫通
    させます。
     振り向いた子供はびっくりしますが、痛くはないらしくてれ笑い。おっさんは
    縫い針をさっと抜いて乙女が肌を一塗り、その子はサクラではなく近所の子供
    ですが、今なら犯罪ですよ。「乙女が肌」には麻酔成分が混ぜてあったのかも
    知れません。
     最後が極めつけ、良く切れそうな短刀を引き抜き自分の腕に傷をつけます。
    何度もやっているものですから腕は傷だらけ、赤い血が流れ出すと水を口に含み
    プーと一拭き、少量の血でも腕は真っ赤っか、タオルでさっとぬぐうと乙女が肌
    を一塗り、見事に血は止まり、貝殻の「乙女が肌」は1個百円で飛ぶように
    売れたのです。
     当時の百円は大金でしたよ、パンは十円、牛乳も十円、昭和32年3月に高校を
    卒業した小生の初任給は8千820円(大手建設会社戸田建設)、地元の会社なら
    月給5、6千円が普通、広島市の失業対策事業で道路工事などに従事する人の
    日給が254円(日給からそれらの人をニコヨンと呼んでいた)の時代でした。
     芸備線でいっしょに汽車通学をしていた金広君が「乙女が肌」を買ったのです。
    後日「どうだった」と聞きますと、「ひとっつも肥後乃守(鉛筆削りのため筆箱に
    入れている折りたたみナイフ)は切れるようにならんで、だまされた」が答え。
    さすがに自分の腕で血止め効果を試す勇気はなかったようです。
    ・焼き焦げた万年筆の残がいを5、60cmも積み上げ、ぼんやり座っている人が
    います。何も口上は言わずただじっと座っているのです、側へ行くと勤めていた
    万年筆工場が丸焼けになり自分はくび、退職金も出ないので焼けた万年筆を貰って
    きた、中には焼けていない完全なものもある筈だから探して買ってください、1本
    69円とのこと(著名メーカーの万年筆は当時最低千円もした)。
     焼けた山を崩し探すとすぐに2、3本良さそうなのが出てきます、退職男はボロ
    布で拭きキャップを取ってペン先を見てくれます。「こりゃあ金ペンじゃないか、
    あんたあ得をしたで」と退職男は突然元気になります。69円で金ペンが買える
    わけはありませんが、なにか得した気分になるから不思議です。
     同級生の羽田君も山下君も買いましたが、2人共さすがに金ペンとは言いませ
    (ママ)でしたが、しばらくは使っていたようなのでひどい欠陥商品ではなかった
    ようです。
     1人だけでなく他所でも別の人を見かけましたが、焦げた万年筆を大量に集める
    のはむつかしいので万年筆倉庫などが本当の火災になり思いついたアイデァかも
    しれません。口上が下手な素人香具師はこんなクサーイ演出もしました。
     落語で見世物小屋の看板に「元祖おおいたち」とあるので入ってみると、なんの
    ことはない獣の血を塗った大きな板が飾ってあった、なんてのがありますが、当時
    の広告は誇大が当たり前、売る言葉も誇大、消費者も騙されるのを承知でお金を
    出していたところがあったように思います。
    ・大きな将棋板を組み立て式の脚の上に置き、詰め将棋の形に将棋が並べてあります。
    大抵はサクラのおじさんと2人で詰め将棋をやっていますが、将棋好きな通行人が
    足を留め眺めているうち俺ならあんなヘマはやらない詰めて見せよう、と挑戦する
    ことから始まります。しかし、一見詰まりそうで決して詰まらない局面に仕組んで
    あるらしく、結局は挑戦者が負けお金を払う羽目になります。
     蒸し風呂のようなバラック建ての家をのがれて、夕食後はうちわ片手の縁台で
    縁台将棋が花盛り、自称縁台名人がごろごろ居ましたので引っかかるおじさんが
    いたのです。
     悔しそうな顔で悪態をつきながら費やした無駄な時間を挽回すべく足早に立ち去る
    おじさんの後ろ姿が残っていますが、別な日、同じおじさんがまた対局しているの
    です。詰まりそうで詰まらぬ局面は何十種類もあるらしく、たまにはお客に花を
    持たせる配慮もあり、ほとんど商売になっていない感じながら常連客もいたようです。
     ただ、金額の多少にかかわらず賭博は厳罰、一見詰まる感じの局面は詐欺に
    当たるかも。
     駅前広場の出演者達で法律にふれない商売はほとんどなし、近くには広島市民と
    通勤者達の胃袋を支えていた巨大な闇市もあり、皆んな生きんがためにささやかに
    法律違反をしていた時代でした。
     貧しさからの凶悪な事件もありましたが敗戦後10年、全市焦土と化した人類初
    の原爆の惨禍からも力強く立ち直りつつあり、弱かったけど市民のアイドル「広島
    カープ」の本拠地現在の広島市民球場が完成したのも丁度こ頃(ママ)でした。
    (完)」

「ストポ」(品切れ)

  • 2005/04 「少年文芸 2005年 初夏 創刊号 Vol.01」(新風舎)
    に再掲
  • p.30 「あとがき」
    「「命あるものは、必ず死ぬ。」と思っているのは動物だけ。植物は寿命だから
    っていきなり枯れることもないし、老衰のように見えても横から新しい芽が出て
    たりしてるでしょ。なんて、永六輔か誰かがラジオで言っていてなるほどなあと
    思っていたら、うちのポトスもそういえば、可愛いちいさな草のふりしてけっこう
    長く居るんですよ。それで描いてみました。
     逆から絵だけ追って頂ければ、ちょっとは流れがあって、読み易いかも知れま
    せん。ごめんね。ではまた。」
  • 2004年05月04日発行(同日開催のコミティア68で初売り)
    100円/B7(縦約13cm×横約9.5cm)/32p/孔版印刷
  • 「のののーと その21(2004年 5月)」でのあおり文句
    「というわけで新刊です。習作的なもんですが、ポトスと暮らしていらっしゃる
    方に、ご覧になって頂けると嬉しいです。」
  • 「のののーと その22(2004年 8月)」でのあおり文句
    「習作的なもんですが、ポトスと暮らしていらっしゃる方に、ご覧になって頂ける
    と嬉しいです。」

「かっぱのねね子」(品切れ)

  • 初出/「おおきなポケット」(福音館書店)2001年4月号から2002年3月号まで
  • p. 4・ 5 「その 1」
    (「おおきなポケット」2001年 4月号のp42・43に初出) 
    初出誌p.43の欄外文句
    「よいこ草がとれなくなったねね子。いいことしないと、本当にとれないのぉー!?
    /つづく」
  • p. 6・ 7 「その 2」
    (「おおきなポケット」2001年 5月号のp42・43に初出)
    初出誌p.43の欄外文句
    「わるいかっぱのねね子ちゃん。いづみちゃんと、いいおともだちになれるかなあ?
    /つづく」
  • p. 8・ 9 「その 3」
    (「おおきなポケット」2001年 6月号のp42・43に初出)
    初出誌p.43の欄外文句
    「ひとついいことをしたねね子ちゃん。もろみみそはどんなあじ?/つづく」
  • p.10・11 「その 4」 
    (「おおきなポケット」2001年 7月号のp42・43に初出)
    初出誌p.43の欄外文句
    「かっぱはすもうと、きゅうりが大好きなんだって。だからねね子ちゃんは強いのかな?
    /つづく」
  • p.12・13 「その 5」
    (「おおきなポケット」2001年 8月号のp44・45に初出)
    初出誌p.45の欄外文句
    「ちょっとだけおよげた、いづみちゃん。だけどこわいめには、あいたくないよね。
    /つづく」
  • p.14・15 「その 6」
    (「おおきなポケット」2001年 9月号のp42・43に初出)
    初出誌p.43の欄外文句
    「電柱にのぼるのは、かっぱだけにしましょう。/つづく」
  • p.16・17 「その 7」
    (「おおきなポケット」2001年10月号のp42・43に初出)
    初出誌p.43の欄外文句
    「大雨の日に、たすけにきてくれた、おとうさんとおかあさん。ねね子が家にかえれる
    のは、いつの日か!?/つづく」
  • p.18・19 「その 8」
    (「おおきなポケット」2001年11月号のp42・43に初出)
    初出誌p.43の欄外文句
    「またひとつ、おはながさいたねね子ちゃん。かっぱって、そんなに力もちなのかな?
    ・・・・・・やっぱり必死だったのかもね。/つづく」
  • p.20・21 「その 9」
    (「おおきなポケット」2001年12月号のp42・43に初出)
    初出誌p.43の欄外文句
    「マフラーをあむと、だれかにあげたくなるんだって。ねこのおやこもあたたかそうだね。
    /つづく」
  • p.22・23 「その10」
    (「おおきなポケット」2002年 1月号のp38・39に初出)
    初出誌p.39の欄外文句
    「ついによいこ草がとれたぞ。さあ、どうするねね子!/つづく」
  • p.24・25 「その11」
    (「おおきなポケット」2002年 2月号のp42・43に初出)
    初出誌p.43の欄外文句は未掲載
  • p.26・27 「その12(最終回)」
    (「おおきなポケット」2002年 3月号のp42・43に初出)
    初出誌p.43の欄外文句
    「おしまい!/よんでくれて、どうもありがとう!(作者)」
  • p.28 「あとがき」
    「「わがままな河童の娘ねね子は、人間の町に修行に出されました。ねね子とって、
    人間の町は不思議でいっぱいです。素直で優しい人間の少女、友川いづみや、その
    友達と出会い、騙したり利用するつもりが、しだいに影響を受け、思いやりや勇気
    を得てゆきます。」
     最初に「大きなポケット」の編集さんに提出したのは、イメージイラスト数点と、
    こんな文章でした。いま思うと、まったく詐欺ですね。ねね子をイイ子に育てるのは、
    第4話であきらめました。ある者が成長してゆく、という主題には普遍の魅力があり
    ますが、ある者が懲りずに毎度悪さをして毎度天罰を食らう、というかたちには、
    作り話ならではの醍醐味がある、という事を、わたしはこの作品で学びました。
     あといずみちゃんは、雑誌掲載時は「いづみ」としていましたが、この方が雰囲気
    に合う気がしたので「いずみ」に直しました。
     「かっぱのねね子」を連載した「おおきなポケット」は、小学生向けの学習雑誌
    です。
     いちばん苦心した点は、なんといっても作画です。児童書という場で、かっちり
    安定した絵を求められるのに、それがまったくうまく描けないときた。彩色もまず
    かったらしく、編集さんと印刷屋さんに、迷惑をかけてしまいました。また、かっぱ
    という設定は通ったものの、手足に水掻きを付けないでくれとか、頭の皿をなるべく
    見せないように描いてくれとか、謎の制約も多く、わたしにとってはかなり厳しい
    しごとでした。
     とはいえ、読者さんがまだこの世に来て年月が浅いためか、少々現実離れしても
    許される面があり、お話を考えるのは本当に楽しかったです。絵を見、字を読む事
    にすら新鮮な感動を持っているかれらには、細かいこま割りは読み飛ばされるとか
    現代的な作風かどうかとのまんが界の常識を捨てて、原点に帰って、向き合って
    みました。
     福音館の田中健一様には丁寧なご指導を頂きました。まんがのツボも心得ておら
    れて、大胆に取り組めました。そして、同じ雑誌の作家さんたちの善いしごとを毎月
    目の当たりにし、寄せられる可愛いお便りに支えられ、なんとか1年を乗り切る事
    が出来ました。
     いつか、読者さん達が大きくなって、「ねね子」の事も忘れた頃、またわたしの
    作品とめぐり逢う日が来るといいなあ、と思います。それまで頑張っていたいと思い
    ます。
     お付き合い下さって、本当に有難うございました。
    2004年 8月 嵐の過ぎた真昼に こうの史代」
  • 2004年08月29日発行(同日開催のコミティア69で初売り)
    400円/B5変形(縦約21.5cm×横約18.2cm)/30p/オフセット
  • 「のののーと その22(2004年 8月)」、
    「のののーと その23(2004年11月)」、
    以上におけるあおり文句
    「新刊。01〜02年に「おおきなポケット」に掲載した児童向けまんがです。
    本文総4色刷りで、まんがというより「読む玩具」という感じでしょうか。
    あ、勿論(もちろん)、かつて児童だった方もどうぞ。」
  • 「のののーと その24(2005年 2月)」でのあおり文句
    「通販は、ちょっとお休みさせて頂きます。現在在庫のある自費出版物は
    「かっぱのねね子」だけです。中野ブロードウエイの本屋「タコシェ」と
    同人誌即売会「コミティア」に委託いたしますので、興味のおありの方は
    どちらかへお問い合わせ頂けると有難いです。」

「眼鏡の士」(品切れ)

  • 著者/南蔵
  • 発行/の乃野屋
  • p.32 「あとがき」
    「勤めていたメガネ店にひと区切りつけた記念として(?)つくってしまいました。
    お付き合いしていただき、ありがとうございました。」
  • 2005年05月05日発行(同日開催のコミティア72で委託販売、即日完売)
  • 200円/A5/本文32ページ
  • 2007年05月05日(土)開催のコミティア80でも200円で販売(即日完売)

「歩く草」

  • 都市伝説の文章本・本文18ページ
  • サイズはB7?(B5の4分の1)
    表紙は草色の紙(草餅の色)
    深緑の文字で思い切り崩した「歩く草」というタイトルが縦にあり
    横にひらがなで「あるくくさ」とあり
    下に「こうの史代」とあり
    本文の文字も緑で、表紙を止めるホチキスまで緑に塗られている
  • 2007年05月05日発行(同日開催のコミティア80で初売り)
  • コミティア80では、100円で販売
  • 「タコシェ」で委託販売
    (以下引用)
    ●こうの史代『歩く草』/93×135、16(ママ)P/105円
    『夕凪の街 桜の国』などで知られる漫画家こうのさんが、某雑誌から
    都市伝説についての原稿を依頼された際、思わず夢中になってしまい、
    締め切りも文字数もオーバーするほど書いた原稿をまとめたもの。
    「糸巻き婆さん」「包帯女」などの都市伝説を自分の幼い頃のエピソードを
    交えながら紹介します。
    (引用以上)
    http://blog.taco.shop-pro.jp/?cid=10290
    TEL.03-5343-3010  12:00−20:00(年中無休)

Last-modified: 2007-07-16 (月) 23:13:26